【リレーエッセイ6】
アイルランド紀行
小林博子
ここ数年、ふらりと一人旅に出ることが多い。今年は9月に11日間、アイルランドへ出かけた。「アイルランド政府観光庁」から入手した地図(60万分の1)、パンフレット、ホテルリストやガイドブックを参考にしてプランをねり、格安の航空券(JAL)とダブリンの★★ホテル・ハーディング(2泊)をとって出かけた。地図には「ツーリスト・インフォメ-ション」のマークが100余りある。到着後は“お助け人”(i)に頼れば何とかなると思って出かけた。燃料のサーチャージの高さと復路、ヒースローでテロ対策の検問が非常に厳しかったのには驚いたが。靴まで脱いでチェックされた。
ダブリンへの直行便はないから関空からヒースローまで飛び、ヒースローからbmiに乗り継ぎ、ダブリン入りした。往路、復路にそれぞれ1日かかる、アイルランドに滞在できるのは正味9日間だ。国土面積は北海道くらいだから、鉄道、バスで移動できる。世界遺産や国立公園はダブリン、ゴールウェイといった都市から離れたところに分布するから、鉄道やバスを使って個人旅行する場合、拠点を決め現地旅行社のツアーに参加する以外にない。アイルランドはレンスター地方、マンスター地方、コノハト地方、アルスター地方(3カウンティーはアイルランド、6カウンティーはイギリス)からなる。今回はアルスター地方を割愛し、拠点をダブリン、キラーニー、ゴールウェイにしぼって連泊し、ツアーに参加した。2日目にダブリンの中央インフォメーションに行って、旅程を決めた。
▲ダブリン市内を走るダブル・デッ
カー”ダブリン・バス”
2日目 ダブリン市内を徒歩でまわる。オコンネル・ストリート沿いの建物の入り口に“トイレ使用のみの利用はお断り”と書いてある。どこの国も同じだ。
3日目 鉄道でキラーニーに移動。馬車に乗ってB&B・グレナダにチェックイン(2泊)。
4日目 ツアーで「ケリー周遊路」をまわる(マイクロバス)。絶景がつづく。
5日目 バスでゴールウェイに移動。スパニッシュ・アーチ泊(3泊)。ホテル前のパブ&レストラン・“ザ・キィーズ”でギネスと生牡蠣を楽しむ。ヤミツキになりそう。
▲西部にある「モハーの崖」。荒天
だと水しぶきがあがってくるとか…
6日目 ツアーで「バレン高原とモハーの断崖」を観光(大型バス)。モハーの断崖は息を飲むような断崖絶壁。冬季には波しぶきが舞い上がり、雨具が必要とか。
7日目 シャトルバスとフェリーを利用して、アラン諸島最大の島・イニシュモア島へ渡る。観光はミニバス、馬車、レンタル自転車か徒歩。レンタル自転車で潮風をうけて走り「ドン・エンガス」をめざす。アランセーターはセール中。
8日目 バスでダブリンへ。「ケルズの書」見学。オコンネル・ストリート、グラフトン・ストリート(大道芸人やストリート・ミュージシャンが多い)、セント・スティーブンス・グリーン散策。ハーディング泊(2泊)。アイリッシュ・シチューを食す。
▲アイルランド人の心のふるさと「タラの丘」(世界遺
産)
9日目 ツアーで「タラの丘」(アイリッシュの心の故郷)、「ニューグレンジ」(ピラミッドより千年も古い墳墓)、古戦場・「ボイン渓谷」をまわる(大型バス)。
10日目 ダブリンからヒースロー経由で帰国の途へ(機中泊)。翌日、関空に無事到着。
ノーベル文学賞を受けた作家5人の足跡、U2のボノやエンヤの音楽、“妖精”に出会うために再訪したい。イエイツ編「ケルト妖精物語」を読みながら。