第17回巡検
比叡山の三塔と草津の今昔
【日 時】 1997年11月30日(日) 巡検ルート地図(別窓で開きます)
【案内者】 小林 博 池田 碩 森田 勝 山田 誠 高橋誠一 秋山元秀 辰己 勝 松田隆典 佐野静代
【参加者】 73名
小林会長の生前の御意向に基づいて、今回は晩秋の比叡山廷暦寺と草津の琵琶湖博物館・旧本陣を訪ねます。比叡山の横川と草津の本陣は、以前の巡検で行った所ですが、いずれも旧FHGの頃で、その後の変貌した様子などを見ていただけると思います。
▲比叡山延暦寺
最初の訪問地、比叡山延暦寺は山内を大きく東塔・西塔・横川の3地区(三塔)に分け、さらに16の地区(谷)に細分しますが、三塔の各一か所を時間の許す限り巡るつもりです。
東塔の根本中堂は、最澄の開いた一乗止観院のあった場所に建てられた堂舎で、廷暦寺及び天台宗の中心となるばかりでなく、日本では東大寺大仏殿に次ぐ巨大木造建築物でもあります。寛永期の再建ですが、天台建築の特徴を最もよく示すものです。
西塔では、信長の焼打ち後、山麓の三井寺から移築した鎌倉期の建物、釈迦堂にまいります。駐車場からの道の途中、弁慶の担い堂とも称される常行堂・法華堂の傍を通りますが、そこから見下ろす釈迦堂の姿は、優美さと大きさを実感させるものです。
峰道を横川へ向かいます。横川では10世紀に延暦寺復興の拠点となった元三(がんさん)大師堂を見学する予定ですが、時間の都合で割愛することになるかもしれません。
この後、棚田景観を見ながら奥比叡ドライブウェーを堅田へ下っていきます。遊園地のある琵琶湖タワーで昼食・臨時総会となります。
▲琵琶湖博物館
午後は琵琶湖大橋を渡り、湖岸沿いに南下し、鳥丸半島に昨秋オープンした県立琵琶湖博物館へまいります。歴史・民俗・地形・淡水魚など多岐にわたる資料を、様々な手法で展示した博物館で、そのユニークさが受けたためか、開館一周年を待たず今年8月に入館者数100万人を突破しました。また、県立規模としては異例の大きさをもった研究機閑で、専任研究員37名をかかえています。館内は広く、混雑が予想されること、個々の興味対象に差があること、大急ぎで順路を回っても1時間程度かかること等から、自由見学とする予定です。もちろん現地説明者となっている滋賀大の先生方に、大いに質問していただいて結構です。
湖岸をさらに南下し、矢橋帰帆島から草津市街に向かいます。途中、完成間近の新草津川を渡ります。
草津旧宿場町の南端に近い立木神社付近でバスを降り、旧東海道を少し歩いて旧本陣に着きます。草津宿には九蔵本陣など2軒の本陣がありましたが、ここは木屋本陣といわれるものです。今は修復され、内部を見学できるようになりました。
旧中山道との分岐点にある高札場址を経て、徒歩でJR草津駅または懇親会場へ向かうことになります。
【森田 勝】