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ニューFHGへのお誘い

会長 野間晴雄(関西大学教授)


 野外歴史地理学研究会(New FHG)は,先史時代から現代までのさまざまな場所に関わる事象,景観(風景)を現場で見学しながら,歴史地理学および地理学一般の研究と会員相互の親睦を図る民間の任意団体です。これまでに会としての出版物の刊行や講演会も実施してきました。

 本会の創立のルーツは1966(昭和41)年で,京都大学教養部の教授であった故・藤岡謙二郎先生が創設されたものです。FHGとはField Historical Geography の頭文字をとったものです。

 先生がお亡くなりなったあと,しばらくの休止期間を経て,1989年12月に新たに設立されたのがニューFHGです。初代会長の樋口節夫先生(大阪国際大学名誉教授)から,故・小林健太郎(滋賀大学名誉教授),山田誠(京都大学教授)と受け継がれ,2008年1月から事務局を関西大学文学部の私の研究室に移して私が第4代の会長を務めております。すでにニューFHGにしても20年近い歴史をもっております。

 これまで、関西圏を中心として年2回週末に春・秋の日帰りの主としてバスを利用した巡検とそれに関わる記事を中心とした会報の発行,夏の海外巡検を中心に行って参りました。この方針はこれからも踏襲する予定ですが、交通の便が良くなっている現在,中部・中四国方面も積極的に加えていきます。

 会長交代を機にいくつか新しい企画を考え,いろいろな年齢層にアピールできる民間の野外歴史地理学研究の会をめざしていく所存です。入会の資格はございません。事務局まで会費を添えてお申し込み下さい。

 そのひとつが,徒歩や公共交通機関を利用した,現地集合・現地解散型の街歩き,それに関西に次いで会員の多い関東方面やそれ以外の遠方での巡検です。詳しくはホームページのそれぞれの記事をご覧下さい。

 働きざかりで子育てに忙しい世代、これからの日本を担う若手、とりわけ大学生・大学院生や高校生にも気楽に参加していただけて、野外での広義の歴史地理に関心を深めていただけるような内容を、今後、おいおいと加味していきたいと考えております。

 また、地理教育の危機が叫ばれている今日、小・中・高等学校の先生方にも、少しでも地理の裾野を拡げるために、この会が貢献できればとも思っております。世の中全体がグローバル化のかけ声のなか、ますます多忙となりながら,フォールドで重層した歴史を考える活動を通じて、ひろくいろんな年齢や所属の人たちが、その名札をはずして、寄り道をできる場となればと考えております。